必ず取り付け!住宅用火災警報器の必要性とオススメアイテム
さて、みなさん。
永く心地よく暮らせる住まいづくりのスペシャリスト
NKプランニング株式会社(中谷工務店)の中谷耕三です。
今回は、
必ず取り付け!住宅用火災警報器の必要性とオススメアイテム
と題して、
住宅用火災警報器について考えてみたいと思います。
消防団の訓練にて
本日は、地元下市町の消防団で、
山林火災を想定した訓練を行いました。
町内各地域に分かれている分団が一同に介して、
登坂の山道を1分団当たりおよそ120mをホースで連結して、
消防車でポンプアップしながら、
山頂の想定火点まで水を届ける。
という大掛かりなものです。
コロナ対策の一環で、
参加者を限定した中で行われました。
何事もなく確実にこなせているのは、
各分団の日頃の訓練と意識の高さでしょうか。
さすがの一言に尽きます。
その訓練のなか、
消防署職員さんのお話の中に、
『住宅用火災警報器の設置率が、
奈良県は全国平均より低い』
『下市町はそれよりも低い』
というお話がありました。
消防団員であり、住宅に関わる者として、
もっと積極的に普及させなければ。
と強く感じました。
そこで、今回のブログは、
- 住宅用火災警報器の設置義務の経緯
- 住宅用火災警報器の設置基準
- 住宅用火災警報器の設置場所
- 火災警報器の選び方 ー煙式と熱式ー
- 火災警報器のオススメアイテム
これらの内容をブログにまとめてみます。
皆さんの住まいに、
住宅用火災警報器が設置されるきっかけ
になれば幸いです。
住宅用火災警報器の設置義務の経緯
住宅火災において死亡した要因として
最も多いのが「逃げ遅れ」で、
全体の約6割を占めるといわれます。
また、
住宅火災による死者を年齢別に見ると、
65歳以上の高齢者が6割と、
半数以上を占めており、
今後さらに高齢化社会が進んでいくことで、
死者の増加が懸念されています。
「逃げ遅れ」の死亡の要因は、
主に深夜の就寝時間帯に火災の発生に気が付かず、
招いてしまった惨事と考えられています。
火災の恐ろしさは煙にあります。
煙により、呼吸を妨げられるだけでなく、
視界を奪われてしまい、
結果、避難することが困難になってしまいます。
つまり、火災から命を守るには、
初期段階の発見により、
避難する時間を少しでも多く作ることが重要です。
このような背景から、
住宅火災発生時の「逃げ遅れ」を防止するため、
すべての住宅について、
住宅用火災警報器の設置が全国で義務付けられました。
住宅用火災警報器の有効性
平成16年の消防法改正により設置が義務付けられた
住宅用火災警報器の設置率は、
平成30年6月1日時点で全国では81.6%となっています。
こうした中、
平成29年中の住宅火災による死者数は、
平成17年からおおむね減少傾向となっています。
住宅用火災警報器の設置は、
確実に住宅火災に有効である。
と言えます。
住宅用火災警報器の設置期限
新築住宅:2006年(平成18年)6月1日から義務付け
既存住宅:市町村条例により適用期限が定められており、
2011年6月1日から全ての住宅に義務付け
なお、設置を怠ることによる罰則等はありませんが、
火災からご家族やお住まいを守るためにも
早めの設置が望まれます。
住宅用火災警報器の設置場所
全国共通で設置が必要な箇所
①寝室
普段の就寝に使われる部屋に設置します。
子供部屋や高齢者の居室なども、
就寝に使われている場合は対象となります。
②階段
寝室がある階(屋外に避難できる出口がある階を除く)
の階段最上部に設置します。
③3階建ての場合
1:寝室がある階から、2つ下の階の階段
(屋外に設置された階段を除く)に設置します。
(当該階段の上階の階に住宅用火災警報器が設置されている場合を除く)
2:寝室が避難階(1F)のみにある場合は、
居室がある最上階の階段に設置します。
④その他
①②③で警報器を設置する必要がなかった階で、
就寝に使用しない居室(床面積が7m2以上)が
5以上ある階の廊下に設置します。
なお、
浴室、トイレ、洗面所、納戸などは義務化の対象外です。
市町村条例により定められた設置箇所
上記のほかに、市町村条例によって、
居室や台所などへの設置が義務付けられている地域もあります。
詳しくは各市町村の所轄消防署でご確認ください。
住宅用火災警報器の取付位置
住宅用火災警報器は
「天井」または「壁面」に取り付けます。
取り付ける際は、
以下の点に注意しながら、
煙や熱をすばやくキャッチできる場所に設置してください。
なお警報器の設置資格ですが、
乾電池式の場合は設置に資格は必要ありません。
どなたでも取付が可能です。
天井面に取り付ける場合
壁または梁(はり)から60センチメール以上離れた天井の中央付近に取り付けます。
エアコンの吹き出し口や換気口などからは、1.5メートル以上離すようにしましょう。
-
壁面に取り付ける場合
天井から15~50センチメートル以内に住宅用火災警報器の中心が来るように取り付けます。
-
住宅用火災警報器の選び方 ー煙式と熱式ー
設置が義務付けられた住宅用火災警報器は、
「煙式」(光電式)と「熱式」(定温式)の2種類があります。
火災の発生を初期段階で検出できる「煙式」の設置が、
すべての設置場所において基本となります。
住宅用火災警報器は【 煙式 】
と覚えておいてください。
「熱式」は、
台所など火災以外の煙で警報を発する恐れがある場合に設置します。
住宅用火災警報器のオススメアイテム
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です。
オススメポイント3つをご紹介しましょう。
オススメポイント1:ワイヤレス連動
火元で検知してから約0.5~10秒で、
他の部屋の警報器と連動して一斉にお知らせします。
煙が広がるより先に火災を知ることができて、
万一の時に、お年寄りやお子様など家族への早期対応ができます
オススメポイント2:火元の部屋名を音声で知らせる
火災時、発報と同時に
出火場所を特定して音声でお知らせします。
迅速な避難経路を確保する手助けをします。
火元を把握できているので、
落ち着いた避難が可能です。
部屋名は18種類から選択が可能です。
オススメポイント3:明かり付きで夜間の避難をサポート
上記で示したように、
住宅火災の夜間時での逃げ遅れが非常に多いです。
夜間の暗闇では避難に支障をきたしますが、
警報と共にLEDが点灯し周囲をほんのり照らすので、
安全に避難をサポートします。
おわりに
住宅用火災警報器について、いかがだったでしょうか。
住宅用火災警報器を取り付けるだけで安心!
と過信するわけにはいきませんが、
火災の早期発見は避難時間の確保につながるので、
とても大切です。
1件でも多くの住まいに設置されれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
参考資料・出典:
パナソニック住宅用火災警報器 けむり当番・ねつ当番 ワイヤレス連動型2020年モデル
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