空き家に対する備え③『家族で話し合おう』
さて、みなさん。
永く心地よく暮らせる住まいづくりのスペシャリスト
NKプランニング株式会社(中谷工務店)の中谷耕三です。
今回は、
空き家に対する備え③
家族で話し合おう
と題して、
空き家に対する備えについて考えてみたいと思います。
いまの住まいを将来どうするか
住まいを将来どうするのか。
これがご実家ならば、なおのこと問題は深刻です。
このことを決めないまま不動産を相続をすると、
相続人同士で方針が決まりにくくなります。
あらかじめ、家族で相談しておくことをオススメします。
相続時の無用なトラブルを避けるために、
遺言書を作っておくことも有効です。
家族で相談する内容
相続をする家族それぞれに、抱える事情は異なるものです。
それぞれの事情や条件、
空き家を抱えるリスク
等の課題を整理認識したうえで、
家族にとってその家は、
必要か、不必要か
を家族で話し合い、
以下のことを決めることになります。
家が必要な場合 :その家を、誰が所有して使うのか。
家が不必要な場合:その家を、誰が管理していつ処分するのか。
遺言書 -最後の想いを伝えるお手紙-
「遺言書」とは、
財産をもつ人が自分の死後に
財産をどのように処分するのかを指定する書面です。
被相続人が最後の想いを伝えるお手紙とも言えます。
相続人同士が遺産相続でもめたりしないように、
よりスムーズに相続手続きができるようにするためには、
欠かすことができないものと言えます。
遺言書には、
- 自筆証書遺言
- 公正証書遺言
- 秘密証書遺言
の3種類があります。
定められたルールに従って作成されていなければ、
法的には有効なものにはなりません。
遺言書を作成するにあたり、
空き家のような不動産が含まれる遺言書の場合は、
不動産をきちんと特定したうえで
遺言書を作成することとなるので、
司法書士へ依頼するのが良いと考えます。
エンディングノート(終活ノート)で想いを伝える
昨今、『終活』の言葉とともに市民権を得ている
エンディングノート。
エンディングノートとは、
自分の人生の終末について記したノートです。
万が一に備えて、
家族や友人に伝えておきたいことや
自分の希望などを書き留めておくものです。
しかしながら、
エンディングノートには法的効力はありません。
なので、
遺言書とエンディングノートの併用をおすすめします。
生前贈与を考えてみる
「生前贈与」は財産を渡す人が生きている間に財産を贈ることを言い、
「相続」は財産を渡す人が亡くなった後に、財産を相続人が引き継ぐという違いがあります。
そして、
生前贈与をした際は場合によって「贈与税」という税金を納め、
相続をする際には「相続税」
という税金を納めることになる場合があります。
予め住まいを贈与することで、
空き家の発生を抑えることも可能です。
空き家の問題は根深い
今回は空き家を家族で相談するには・・・。
をテーマにまとめてみました。
これからも、
- 空き家が地域に与える影響
- 家族で考えておきべきこと
- 空き家の管理の方法
等を書いていきたいと思います。
皆さんの身近で起きている『空き家問題』の
お役に立てればと思っています。
以前より書いていますブログ
【 空き家問題を考えるシリーズ 】
も合わせてお読みいただければ幸いです。
【 空き家問題を考える 】シリーズ記事
①空き家の現状を知る
1:避けては通れない!皆さんの身近で起きている『空き家問題』の現状
2:持ち主だけの問題ではない!空き家の劣化と周辺に与える悪影響
3:空き家の維持管理の責任と発生するコスト
4:トラブル回避!空き家を相続するときの注意点
②空き家に備える
5:空き家に対する備え①:まずは空き家を調べてみよう
6:【必ずチェック!】空き家に対する備え② 登記内容を確認しよう
最後までお読みいただきありがとうございました。
参考資料・出典:
損する・損しない空き家 ~空き家発生予防のための23箇条~
ひょうご住まいづくり協議会事務局
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