【3大省エネ給湯器でエコにお得②】エネファームのメリット・デメリットと選ぶときのポイント
さて、みなさん。
永く心地よく暮らせる住まいづくりのスペシャリスト
NKプランニング株式会社(中谷工務店)の中谷耕三です。
省エネ給湯器の名前が紛らわしい
今回も前回に引き続き、
名前がとても紛らわしい
3大省エネ給湯器
【エコキュート・エネファーム・エコジョーズ】
を全3回に分けて解説する
第2弾【エネファーム】の
- エネファームのしくみ
- メリット・デメリット
- 設置に向いている家庭
をまとめてみます。
エネファームとは
エネファームとは、
都市ガスやプロパンガス(LPガス)の
天然ガスから水素だけを取り出し、
空気中の酸素と反応させて発電をします。
この仕組みを【燃料電池】と言います。
その発電によって発生する排熱で、
お湯を作るシステムが、エネファームです。
【ガス発電機+湯沸かし器】
と思ってください。
エネファームの正式名称は、
家庭用燃料電池コージェネレーションシステムと言います。
発電によって発生する熱によってお湯を沸かすため、
エネルギーをムダなく使うことができる
節電性の高い装置として注目されています。
エネファームのメリット
電気代を削減できる
給湯時の発電によって
家庭で使用する4~6割程度の電力量をまかなえるため、
電気料金を抑えることができます。
専用のガス料金プランで割引を受けられる場合がある
ガス会社によっては、
エネファーム専用ガス料金メニューを用意しているところもあるので、
ガス料金の割引を受けられることもあります。
地域によってバラツキがあるので、
料金プランも合わせて検討してください。
非常用水になる
非常時には、
タンク内の水を沸騰させれば飲むことができます。
発電時に騒音が出ない
発電時に低周波音が出ないため、
騒音トラブルを回避できます。
発電時に二酸化炭素や有毒ガスが出ない
発電にはガスに含まれる水素を使うため、
二酸化炭素の排出がないため、
環境に配慮した機器と言えます。
停電時でも発電が可能
エネファームはガスを使って発電するため、
災害で電力の供給がストップしても
都市ガスが先に復旧すれば発電が可能です。
プロパンガス(LPガス)ならば、
ガス自体はすでに家にあるため、
復旧を待たずとも発電が可能になります。
ただし、注意すべきポイントとして、
- 停電中の起動には外部電源(蓄電池など)が必要
- 断水では発電できない
が、挙げられます。
エネファームのデメリット
購入と設置の費用が高い
エネファームの設置には、
購入費用と設置工事費用で
約150〜170万円の初期費用がかかります。
国が行っている補助金は、
製品や設置条件によって異なりますが、
数万円から多くても約20万円程度
が一般的になります。
お湯や電気をあまり使わない家庭では、
光熱費の差額が小さくなるため、
差額で設備費をまかなうのが厳しくなります。
作った電気を売れない
エネファームで作った電気は、
太陽光発電システムのように、
売電することができません。
売電を考えるよりも、
「家の電力の一部をまかなう」
考えかたで導入されるのをおすすめします。
お湯が満タンのときは発電できない
エネファームは、
お湯を沸かすと同時に発電する仕組みのため、
貯湯タンクがすで満タンだと発電できません。
このことから、
夏場などお湯の消費が少ない時期は、
発電しないケースがあります。
発電させる必要があるときは、
意図的に湯量を減らさなければいけません。
製品コストと節約金額で割りが合うか
エネファームの寿命は、
一般的に約20年といわれています。
エネファーム設置で節約できる電気代と、
導入コストや製品の寿命を考えると
お得にならない可能性もあります。
お湯の使用量が少ない方が導入した場合は、
特に注意が必要です。
エネファームの設置に向いている家庭は?
エネファームを設置するのに向いている家庭は、
「大家族」になります。
これはどの給湯器システムにも言えることですが、
お湯や電気をたくさん使う家庭ほど、
メリットが大きくなります。
特にエネファームは導入コストが高いので、
省エネの恩恵があるのか、
長期的な視点で検討する必要があります。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
【エコキュート・エネファーム・エコジョーズ】
の3機種の中では、
最後発でかつ、一番複雑な機器ゆえに高い
【エコキュート】についてまとめてみました。
商品選びの参考にしていただければ幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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