【空き家を手放す②】住宅の解体費用の目安と費用を安くするポイント
さて、みなさん。
永く心地よく暮らせる住まいづくりのスペシャリスト
NKプランニング株式会社(中谷工務店)の中谷耕三です。
今回は、
空き家を手放す②
住宅の解体費用の目安と費用を安くするポイント
と題して、
空き家を解体するときのポイントをお話します。
空き家の老朽化が進み、買い手がつかない。
所有し続けても費用がかかるばかり。
そんな場合は、『解体する』選択肢があります。
空き家を解体するときの、
- 解体費用の目安
- 解体費用の内訳
- 解体費用を安くするポイント
- 更地にしたときの注意点
をお話します。
解体費用の目安
木造住宅の解体費場合、
あくまで目安程度になりますが、
1m2あたり1.5万円(解体費用1万円+廃材処理・整地費用5千円)
ほどとなり、
30坪の家なら総額150万円前後になります。
しかしながら、
- 住宅の形状 :複雑な形状、1階or2階
- 周辺など立地条件:道路の隣接、隣家との間隔
- 劣化の程度 :劣化が進むほど高くなる
- 都会か田舎か :人件費、処分費
によっても変わるため、
この金額はあくまで参考程度とご理解ください。
解体費用の内訳
解体費用の内訳は、
- 仮設工事費用 (約1~2割):足場や養生の囲いなど
- 解体工事費用 (約3~4割):建物の解体費に加えて、庭木や重機の費用も
- 廃棄物処分費用(約4~5割):廃棄物を種類別に分類して廃棄処分する
- 整地費用 (約1割) :地面を重機で平らに均して綺麗にする
- 諸経費 (約1割) :調査費や官公庁への手続き、管理費など
に大きくわけることができます。
信頼できる解体業者を上手に選ぶために、
見積りの費用の内訳をチェックしていきましょう。
解体業者を選ぶときには、
必ず複数業者に見積もりを依頼してください。
見積書の用語なども
丁寧に説明してくれる業者を選ぶのがポイントです。
見積一括依頼のサイトも多数ありますので、
活用されるのをおすすめします。
解体費用を安くするポイント
ここでは、
少しでも解体費用を安くするポイントをご紹介します。
不用品はあらかじめ処分する
年々、廃棄処分場での受け入れ金額が上がっているため、
処分するものが多いとその分費用も高くなります。
- 行政のごみ処理施設に自ら運び込む
- メルカリやジモティのサービスを活用する
など、大きい家電や家具、不要品などの処分は、
出来る限り自分たちで行うことをおすすめします。
雑草や庭木の除去
庭の雑草や樹木も、
残っているとその除去費用がかさみます。
事前に雑草や樹木の処分をしておくと
費用の削減になります。
複数の解体業者に見積もり依頼をする
解体費用は、業者によって金額が大きく異なります。
- 重機を保有している
- 業者の所在地(都会のほうが人件費が高い傾向)
などによって費用差が生じますので、
複数の解体業者から見積もりをとるようにしましょう。
見積一括依頼のサイトも多数ありますので、
活用されるのをおすすめします。
解体費用に補助金が使える場合がある
多くの自治体では、
古い家の解体は助成制度を用意している場合があります。
ただし制度はあったとしても、
事前申請が必要な場合がほとんどなので、
必ず解体前に
お住まいの自治体の補助金や助成制度を確認してください。
事後申請だと補助金が下りない可能性が十分にあります。
必要な時期に自治体へ申請手続きをおこなってください。
解体して更地にした時の注意点
固定資産税が高くなる
住宅が建つ土地には固定資産税を減額する
(200m2以下で6分の1にする)
という優遇措置があります。
しかし更地にすると、
この税金の優遇措置はなくなります。
解体することで建物への課税はなくなりますが、
土地への課税が大幅に増額するので、
固定資産税が3~4倍になる可能性があります。
更地にしてから売却までに時間を要するような場合は、
負担がとても大きくなり、注意が必要です。
以前と同じ大きさの建物が建たない
更地に新たに建てるとなった場合、
現状の法規制が適用されます。
昔の法規制に比べて現状の法規制が
より厳しいものになっている場合が多く、
- 以前と同じ大きさの建物が建たない
- 再建築が不可になる可能性もある
ことも考えられます。
田舎よりも都会の旧家は特に注意が必要です。
行政や建築士に相談されることをおすすめします。
空き家の問題は根深い
今回は、
空き家を高く売却するための注意点
をテーマにまとめてみました。
これからも、
- 空き家が地域に与える影響
- 家族で考えておきべきこと
- 空き家の管理の方法
等を書いていきたいと思います。
皆さんの身近で起きている『空き家問題』の
お役に立てればと思っています。
以前より続けているブログシリーズ
【 空き家問題を考える 】
も合わせてお読みいただければ幸いです。
【 空き家問題を考える 】シリーズ記事
①空き家の現状を知る
1:避けては通れない!皆さんの身近で起きている『空き家問題』の現状
2:持ち主だけの問題ではない!空き家の劣化と周辺に与える悪影響
3:空き家の維持管理の責任と発生するコスト
4:トラブル回避!空き家を相続するときの注意点
②空き家に備える
5:空き家に対する備え①:まずは空き家を調べてみよう
6:【必ずチェック!】空き家に対する備え② 登記内容を確認しよう
7:空き家に対する備え③『家族で話し合おう』
8:空き家に対する備え④ 空き家を活かす【生前整理】のポイント
③空き家を管理する
9:【空き家を管理する①】「お知らせする」から始めよう
10:【空き家を管理する②】老朽化を遅らせ資産価値を維持する5つの方法
11:【空き家を管理する③】 空き家を賃貸するときオススメしたい制度3選
④空き家を手放す
最後までお読みいただきありがとうございました。
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